仕事と賃金
最低賃金
日本の最低賃金は、1959年制定の最低賃金法によって定められています。最低賃金は、最低賃金法の下で家族が経営する企業で働く場合や家庭内で働く場合を除いて、企業などの賃金を受け取るところに雇われているすべての労働者に対して適用されます。
基本的な最低賃金は地域ごとに分かれて定められています。各県の地域最低賃金審議会の審議をもとに、各県の都道府県労働局長によって、各県の全ての労働者に地域別最低賃金が包括的に適用されます。それに加えて、特定の産業や職業からの申し出により設置される特定最低賃金があります。低賃金労働者の最低賃金を保障するために地域別最低賃金は全国の各県に設置されています。地域別最低賃金は、その地域の労働者の生活費、賃金、通常の雇用者の賃金支払い能力を考慮して決定されます。
どちらの種類の最低賃金も同数の労働者、使用者、公益代表から成る中央または各県の最低賃金審議会の調査と答申にしたがって、厚生労働大臣または各都道府県労働局長によって決められます。最低賃金審議会は、すべての地域最低賃金の見直しについて調査・審議を行い、また、大臣又は理事が必要と認めた場合には、特別最低賃金の申請について調査・審議を行う。一度その調査や照会が終了すれば、審議会は地域別最低賃金また、大臣から必要であるとの要望を受けた場合は、特定最低賃金に関する審議会の意見も厚生労働大臣または都道府県局長に提出しなくてはなりません。審議のため、必要に応じて最低賃金審議会は関係労働者、使用者及びその他の関係者の意見を聴取する。
受け取った最低賃金審議会の意見に関して、厚生労働大臣または都道府県局長はもう1度審議会に意見の要約を要求することができます。
この公示がなされた場合、最低賃金審議会の意見に係る労働者、つまり該当地域の労働者または使用者は、公示があった日から15日以内に厚生労働大臣または都道府県労働局長に異議を申し立てることができます。異議の申し立てがあった場合、最低賃金審議会はこの申し立てに対して意見を提出しなければなりません。異議の申し立ての受け取り期間が過ぎた後、最低賃金審議会は寄せられた異議を公開し、厚生労働大臣または都道府県労働局長は最低賃金に関する事項を決定し、公示しなくてはなりません。最低賃金の改定に関する決定は、公示の日から30日経過した後(公示の日を含めます)、発効します。一方、最低賃金廃止の際は公示の日から効力を発します。
最低賃金の改定に関する改定の項目には賃金動向(国のレベルで)、経済状況、成長、雇用動向、消費者物価指数、インフレ率が含まれています。使用者は、最低賃金が適用される労働者に対し、最低賃金以上の賃金を支払わなければならない。最低賃金未満の賃金を支払う労働契約は無効となる。
厚生労働省令で定めるところにより、労働基準監督署長及び労働基準監督官は最低賃金の執行に責任を負う。労働基準監督官は、最低賃金法違反に関連する犯罪について、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)に基づき司法警察員としての職務を執行する。
労働基準法及び最低賃金法の規定に基づき、最低賃金の支払に関する規定に違反した者は、次のとおり処罰される: a) 最低賃金対象労働者に対し、最低賃金額以上の賃金を支払わなかった場合 - 50万円以下の罰金 b) 適用される最低賃金を労働者に周知せず、事業場の目立つ場所に継続的に掲示するなどの方法による場合 - 30万円以下の罰金; c) 労働基準監督官の検査を拒み、妨げ、または忌避した場合、または質問に対して陳述をせず、もしくは虚偽の陳述をした場合 - 30万円以下の罰金; d) 賃金の支払方法及び時期、出来高払労働者の賃金、緊急時手当及び休業手当に関する労働基準法の規定に従って賃金を支払わないこと-30万円以下の罰金 e) 労働者が本法の違反の疑いを関係機関に通報したことを理由として、当該労働者を解雇し、又は不利益な取扱いをした場合 - 30万円以下の罰金(又は6月以下の懲役)
出典:
最低賃金法(1959) 2、9-19、22、32、39-41条 労働基準法(1947年)第24条から第27条
基本的賃金
賃金は、給料、賞与、ボーナスなどを含めた使用者から労働者に対して労働の代償として支払われるすべての支払いのことを指します。
賞与やボーナス、例えば住居手当や退職手当といった支払いは特定の就業規則にしたがって支払われます。賃金の全額は、少なくとも月に1度、決められた日に直接労働者に対して基本的には通貨で支払われなくてはなりません。月に1度以上支払いがあるところでは、支払いの日が決められていなくてなりません。
賃金は1か月を超えない定期的な間隔で支払われる。法令または労働協約で認められる場合、使用者は現金以外の方法で賃金を支払うことができる。厚生労働省が支払方法を指定する命令を発した場合も、その支払方法が確実であり、当該命令で定める基準を満たす限り、認められる。 日本では、銀行口座に加え電子財布アプリへの直接振込を認めることで賃金支払いを近代化している。ただし労働者は希望する場合、従来通りの銀行口座振込を選択する権利を保持する。
使用者は労働者からの許可なく賃金を減額することはできません。使用者からの賃金の減額の際の法令上の取り決めは、訓練中期間の賃金の減額は可能であるという例外以外の規制は見られません。給料支払い総額における減額は基本的に禁止されており、そのような減額に関する労働者からの同意も無効となります。
賃金からの一部の減額は、法律や規制がある場合、また労働組合か労働者の多数から選出された代表者(労働組合が組織されていない場合)との協約がある場合に限り許可されています。
さらに、日本の法律では、13ヶ月目または14ヶ月目の給与、あるいは強制的な賞与の支給について、法定要件は存在しない。
参照元:
労働基準法(1947) 11、24、89条 最低賃金法(1959年)第2条第3項 労働基準法施行規則(1947年)第21条
仕事と賃金の規制
- 労働基準法(1947) / Minimum Wages Act, 1959
- 最低賃金法(1959) / Labour Standards Act, 1947