報酬と労働時間
残業手当
法律上の就業時間は1日8時間まで、週に40時間までです。1週間の内、最大でも6日を超えて働くことはできません。このような制限は、一定の期間の限り、使用者と労働組合または労働組合が存在しない場合は労働者の過半数に承認された労働者代表が取り決めた労使協定の中で緩和されていることがあります。
適切な業務の組織・配分、新たな勤務シフトの導入、または追加労働者の雇用により、通常の労働時間内で業務を遂行できる場合、使用者は労働者に時間外労働を強制してはならない。
雇用者は、適切な組織体制や仕事の配分、新たな勤務時間制度の導入による勤務時間の調整や新たな労働者を雇用することによって、通常の労働時間以内に仕事を終了させることができる場合には残業を労働者に課すことはできません。
時間外労働は、労使協定によって定められています。法律で定められている時間外労働の制限は、坑内労働など健康上特に有害な業務に対するものだけで、1日に2時間以上の時間外労働を禁止しています。また、極めて残業が必要とされる際には特別な事態の際には、残業の規制はありません。協定の中に、労働時間の限度の設定が必須とされていますが、これを違反した際の罰則等はありません。週45時間を最大の労働時間として規制している厚生労働省のガイドラインがありますが、協定で特別に定めれば、この基準を超過することができます。使用者と労働組合その他の労働者の過半数の代表者との間で、最長1年間の労働時間の平均化を定めた書面による協定の対象となる労働者は、3週間連続で48時間を超えて労働することを要求されないこと、及び週平均40時間( )を超えて労働することを要求されないことを条件として、1週間に最大52時間の労働を要求されることがある。 災害その他の不可抗力による特別な必要が生じた場合、事前に関連政府機関の許可を得た場合、または(事前許可を得るには緊急を要する場合には)事後の届出を行った場合、週の労働時間制限を超えることができる。通常10人未満の労働者を雇用する指定業種における雇用主は、従業員に週44時間までの労働を要求することができる。
13歳から15歳までの労働者は、修学時間を含めて1日7時間でとして法律で労働時間が制限されています。また、15歳から17歳までの労働者は、週40時間以内の労働時間で、かつ、一週間のうち一日の労働時間を4時間以内に短縮する場合において、他の日の労働時間を10時間まで延長することができます。18歳未満の労働者の時間外労働は法律によって規制されています。
労働組合または過半数の労働者の代表によって結ばれた労使協定がある場合には、使用者は法律上で決められた労働時間以上の労働または休日の労働を労働者に課すことができます。それに加えて、就労規則または労使協定は必ず具体的にどのような業務上の必要性がある時に時間外労働や休日労働が行われるかということを規定していなくてはなりません。また、労働者は災害や避けられない状況、または使用者が法的資格のある行政機関による許可を得ていた場合、時間外労働を求められることがありえます。緊急の場合には、行政機関には事後の通知・承認も認められています。
時間外労働を認めることが記載された協定では、労働者が時間外労働を課せられる際の特定の理由が明確に記されなければなりません。
労働者が時間外労働を行う場合、使用者は労働者に通常の賃金の125%に当たる割増賃金を支払う必要性があります。また、労働者が休日に労働することが課せられた場合、使用者は通常の賃金の135%の賃金を支払うことが義務づけられています。もし労働者が月に60時間以上の時間外労働に従事した場合、使用者は通常の150%の賃金を時間外労働に対して支払わなくてはなりません。また、月60時間以上の残業に労働者が従事した場合、雇用者は割増賃金を支払う代わりに有給休暇を与えることも可能です。
管理職以上の労働者や使用者にはいかなる残業代の手当ても支払われません。
時間外労働が禁止されている労働者は以下の通りです。
ⅰ.18歳未満の者と希望する妊産婦は、週の平均勤務時間にしたがって、1日に8時間以上の労働が禁止されています。
Ⅱ.未就学児童を育てている親、または子供を育てており時間外労働を断る請求をする親は、月に24時間以上、年に150時間以上の時間外労働が禁止されています。
使用者は、労働基準法第36条に定める労使協定を締結した後に、労働者に時間外労働をさせることができる。2019年4月から施行される(中小企業については2020年4月から適用)労働時間改革関連法に基づき、時間外労働の最大時間は月45時間、年360時間となる。繁忙期(年間最大6か月)における臨時的・例外的な状況下での最大残業時間は、第36条協定の特約条項に合意することで以下のように設定可能:年間720時間、特定の月における休日出勤を含む100時間未満、第2~第6か月は月80時間。この規定に違反した者は、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられる。
参照元:
労働基準法(1947) 32、33、36、37、40、41、60、61、62、63、64、66条
労働契約法(2007年)
労働契約法(2007) 12条4の4項、12条4の5項、12条の5、16条1項、18、19条、20条1項、21条、25条の1
労働契約法施行規則(1947) 17条1項
深夜労働手当
日本の法律では、10時から5時までが深夜労働だと考えられています。一定の地域や機関によっては、この制限が11時から6時までに変更されていることがあります。
上記の時間に労働者を働かせる場合は、少なくとも通常の賃金の125%に当たる賃金を支払わなくてはなりません。もし、上記の時間帯に時間外労働が生じたときは、少なくとも通常の150%に当たる賃金を支払うことが求められます。もし休日の勤務で深夜の時間帯に労働した場合は、少なくとも通常の160%の賃金が支払われなくてはなりません。
深夜の労働は、賃金を割増することによって法的に認められていますが、子供を育てている親で深夜労働を断る請求をする場合には認められません。妊産婦に対しても同様に認められていません。
加えて、18歳未満の労働者が深夜労働をすることは、16歳以上の男性が交代制に基づく仕事に従事している場合を除いて認められていません。
参照元:
労働基準法(1947) 57、60、61、62、63、64条,
労働基準法施行規則(1947)19、20、21条
代休/休日
労働組合か労働者の過半数の代表者と結んだ労使協定で決められた休日に労働者が働くことは、災害やその他の避けられない事情の場合で行政機関による許可がある場合に限り(緊急である場合には事後の報告でも可能である)、認められています。この場合、結ばれている労使協定において休日に労働者が働く理由を明確に記すことが求められています。
さらに、事前に当局からの許可を受けていない休日の労働をする場合で、その時間外労働が適切ではなかった場合、行政機関は使用者に対して休日と定められている期間に働いた時間または休日を労働者に与えることを命令することができます。
休日は労使協定によって定められ、協定による制限は法令として守られることが求められています。
休日に労働することは、必要な場合に限られており、いかなる制限も行政機関が使用者に与えた許可(緊急の場合は事後の報告)を超えて適用することはできません。
参照元:
労働基準法(1947) 55、56、57条
労働基準法施行規則(1947) 16、20条
週末/国民の休日に関する手当
内閣が定めた休日に仕事をする際の手当は通常の賃金の25%~50%以上を支払うことが求められます。週の中の決められた休日に、深夜労働をする場合は通常の賃金の60%以上の割増賃金の支払いが求められます。
国民の休日に関する法的な規定はありません。
参照元:
労働基準法(1947) 55(2)、57(1)、57(2)条
労働基準法施行規則(1947) 20(2)条
手当に関する規制
- 最低賃金法(1959) / Labour Standards Act, 1947
- 労働契約法(2007) / Labour Contract Act, 2007
- 労働契約法施行規則(1947) / Ordinance for Enforcement of the Labor Standards Act, 1947
- 育児・介護休業法(1991) / Act on the Welfare of Workers Who Take Care of Children or Other Family Members Including Child Care and Family Care Leave, 1991
- 育児・介護休業法施行規則(1991) / Ordinance for Enforcement of the Act on the Welfare of Workers Who Take Care of Children and Other Family Members etc., 1991