健康と安全
就業規則
労働契約法と労働安全衛生法において、労働者の健康と安全についての規則が規定されています。
使用者は労働者の生命、身体その他を保障しなくてはなりません。さらに詳しく述べると、使用者には、必ず安全な職場環境を提供し、労働災害(怪我、精神的な病気を含む病気)から労働者を保護する義務があります。
使用者は職場の健康と安全に関する委員を任命しなくてはならず、その他に、健康安全委員会をたちあげたり、労働災害を防ぐための訓練を行うことが必要になります。また、機械や道具、その他設備による危険、爆発性、可燃性、引火性の物質の危険、電気、熱やその他の資源の発掘による危険、採石場、材木加工場、その他健康に害を与える恐れのある活動などから使用者は労働者を保護しなくてはなりません。
職場で切迫した危険を引き起こす場所からの避難のための準備も行われていなければなりません。さらに、法律で決まっている基準を達するために必要な調査のために、適切な措置をとることを使用者は義務づけられています。
事業主は、労働災害を防止するための政府実施政策に協力しなければならない。労働者は、労働災害を防止するための必要な予防措置を遵守するほか、事業主及び関係者が実施する労働災害防止措置に協力しなければならない。
労働安全衛生法(2025年法律第33号)の2025年改正により、2026年4月1日から、共有作業場における特定の自営業者・フリーランス労働者にも安全義務が拡大される。主要な事業主は、従業員と並行して作業する個人請負業者(「一人社長」)を現場の安全対策に含めなければならない。これにより、従来の従業員を超えた保護が拡大される。 2025年改正ではさらに、2026年4月以降、雇用主が高齢労働者(64歳以上)の事故防止措置を講じる義務(努力義務)が導入される。
最後に、使用者は労働者の雇用時に医療検診を受けさせなければならず、その後は1年に1回使用者の負担で健康診断を受けさせなくてはなりません。使用者は医療検診の結果を基にして、必要な場合は適切な取り決めを行う責任があります。
使用者は過剰な残業をしている労働者に医療カウンセリングを手配しなくてはならず、労働者からの要望があれば、カウンセリングの結果をもとに適切な措置を取ることが求められています。また使用者は、業務の内容や、労働者の人数に応じた健康安全管理システムを作らなくてはなりません。
参照元:
労働基準法(1947) 5条
労働安全衛生法(1972) 3、4、10、20-28、66条
無料の保護
職場の環境検査の後に、使用者は適切に個人的な保護処置を労働者に与えなくてはなりません。これは職場や化学物質の有毒物の算定をすることなどを指しています。
職場の危険性の評価の後、使用者が適切な措置を取らなかった場合、使用者は50万円以下の罰金または6ヶ月未満の懲役が科されることになります。労働者の側でも、使用者から説明された保護処置を使うことが求められます。
参照元:
安全衛生法(1972) 57-3、57-4、119条
労働安全衛生法施行規則(1972) 105、106、348、592、593、594、595、596、597、598条
訓練
労働安全衛生法や労働安全衛生法施行規則は、使用者に必要な訓練を労働者に受けさせることを義務づけています。
労働災害、火災または爆発の発生を防止するために、労働者を保護するための安全対策が必要とされます。これらの措置の中には、適切な訓練を労働者に与えることも含みます。雇用者が、研修を実施することが必要とされている事項は、(ⅰ)機械を使用する方法に関連する問題であること、(ii)救急蘇生及び他の種類の応急処置の方法に関する事項(iii)および上記に加えて、救済と保護の方法に関する事項。
さらに、雇用者は、新しい労働者を採用する際や作業者に割り当てられた作業の内容を変更する際に、安全衛生に関して必要な項目についての訓練を行います。これらは、機械の危険性と毒性に関する事項、安全装置の性能、操作手順、作業開始時の検査、仕事が関わって起こる可能性のある疾患の原因と予防、衛生状態の維持、緊急対策や避難に関するものなど多種多様の問題に渡ります。
雇用主は、労働者の保護に関する措置として労働災害の発生を防止するための訓練を適切に行わなかった場合、雇用者は懲役6ヶ月未満、または50万円を超えない罰金を科されます。また従業員に適切な教育を受けさせなかった場合、50万円以下の罰が科せられます。
参照元:
労働安全衛生法(1972) 25-2、59、69、119、120条
労働安全衛生法施行規則(1972)24-4、35条
労働監督
労働基準監督署は、厚生労働省の組織の一部であり、労働基準を維持する役割をもつ役割を担っています。労働条件の維持・改善、労働者の安全と健康の確保、また労働者災害補償保険を管理しています。 厚生労働省の下には、都道府県労働局(全国47都道府県に1つずつ)があり、労働基準監督署(343署と4支署)が労働法遵守の第一線執行機関として機能している。
さまざまな法律が労働条件に関する規定を決めていますが、これらの法律を施行するために、労働基準監督署に監督義務を課す条項が含まれています。労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法、家内労働法,賃金の支払いの確保等に関する法律,労働者災害補償保険法、労働契約法は、労働基準監督署に法律を施行させる義務を課しています。
労働基準法に基づき、監督官は職場への立入検査、従業員への質問、記録の閲覧、作業環境の検査、検査に必要なサンプルの採取など広範な権限を有する。また、刑事違反事件においては司法警察員と同等の権限を行使する法執行機関としての役割も担う。労働安全衛生法では、監督官及び専門官が職場の調査、作業環境測定の実施、安全記録及び設備の検査を行うことも認められている。
労働基準監督署は、労働者と企業の間に入って直接やり取りを牽引する組織です。また、以下の法令に関するアドバイスも行っています。 1.企業の業務に対する監督と指導 2.法律の重大かつ悪質な違反に対する司法処罰 3.事業者等から提出された承認、報告書などの書類の取扱い。 4.各種の報告と協議の実施 5.製造設備の安全のための点検 6.労働災害の調査を行うとともに、再発防止のための指導の実施 7.労働災害補償保険の給付。
参照元:
労働安全衛生法(1972年);労働基準法(1947年)第97条;労働者の雇用安定及び職業生活の充実等に関する法律(1966年)第34条;最低賃金法(1959年)第31条・第32条
健康と安全に関する法規制
- 最低賃金法(1959) / Labour Standards Act, 1947
- Industrial Safety and Health Act, 1972
- 短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(1993) / Ordinance on Industrial Safety and Health, 1972